縁側の土間には草履が2つ、靴を脱いで上がります。うろうろしていると奥の間から50歳がらみの女性、入浴を申し出て500円を渡すと150円のお釣りをいただきました。事前の情報によると休憩室で脱ぐのがここの慣わしとのこと、休憩室の隅には脱衣用の籠があります。なるほど、事前情報の通りです。ということでここで脱いだのですが、休憩室は開け放たれていて、誰かが来ると丸見えです。ちょっと抵抗はありましたがタオルを巻いて浴室へ駆け込みました。
先客は2名、浴場には棚があって、そこには脱いだ衣類が置いてあります。え?先客は、上着のみ休憩室で脱ぎ、下着類はここで脱いでいました。
浴槽は3人で満員です。タイルが張られた昔ながらの浴槽は、外から見た以上に鄙びていて、落ち着きます。泉質は全くといっていいほど特徴はありません。でも、それでもいいような気にさせてくれる浴場の雰囲気は何ともいいものです。浴場の壁には宣伝用の看板が3枚ほど貼ってあります。これも良い情緒を漂わせてくれています。洗い場は2箇所あって、昔ながらの押し込むタイプの蛇口、熱湯と水がきちんと出てきます。
1時間以内での入浴を求める張り紙があります。1時間以上でも入っていたい浴場の空気は、途方もない時間がコツコツ作り上げたものなのでしょう。
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蒲原本湯 ※平成19年末をもって閉湯
八女市蒲原
泉質不明 無色無臭 アメニティーなし
350円(1時間)
9:00~17:00
定休日:水曜日
2006/1/29