吉井温泉 咸生閣(貸切湯)

原鶴温泉の筑後川対岸、水田が広がる中に鉄筋コンクリート造6階建ての温泉旅館がある。咸生閣だ。宿の敷地内には薪があちらこちらに積まれている。



旅館のフロントで貸切湯の受付をする。写真を見せられ、空いている部屋から選ぶ。ドライヤー必要の有無を尋ねられた。無料で借りることができる。

貸切湯は主屋の背後に建っていた。5号「徳丸」という貸切湯に入る。脱衣所は広い。エアコンが備わる。無料だ。脱衣所から浴槽が見える。



浴室への扉を開けるとそこは洗い場だ。1畳間より一回り広い空間だ。さらに扉を開けると浴槽がある。変形した形の浴槽だ。戸外の空気に晒された浴場は半露天だった。

視線を遮る高さまで壁はあるが屋根はない。スレートが設けられているが一部分のみだ。風景を楽しむことはできない。雨の日はスレートが効果を発揮するのだろう。



浴槽に満たされる湯は無色だ。白い粒子が無数に浮遊する。感じ取れる臭いはなく、湯口から流れる湯を口に含むがこれといった味覚もない。際立つ個性を主張しない素直な印象だ。さらりとした肌感触で湯上りは少しカサカサした。



冬風が吹き込む季節にはつらい。暖かい陽光が降り注ぐなら極楽だろう。


吉井温泉 咸生閣(貸切湯)
うきは市吉井町千年14-1
0943(75)2121 HP
アルカリ性単純温泉
34.6℃
シャンプー類あり ドライヤーあり(フロントで手渡し)
貸切湯 半露天
1600円/60分
10:00~22:00
大浴場(内湯)
500円
駐車場:あり
2020/2/1


大川温泉(家族湯)

筑後平野を東西に走る国道442号バイパスを外れ案内に従い田んぼに沿う細道を進む。平日の昼前、駐車場にはスペースの半分ほどを埋める車が駐車していた。



受付で家族湯の空きを確認、自販機でチケットを購入する。入浴料700円×人数分と貸切湯利用料1000円が必要だ。案内されたのは4号屋久杉風呂。脱衣所には杉板が貼られ、木のぬくもりを感じられる。エアコンを備え、寒暖に対応する。



浴槽の表面は木板で覆われている。壁から突き出た蛇口からは湯が注がれている。琥珀色の湯は浴槽を満たし、溢れた湯は物静かに淵を伝って洗い場に落ちていく。ヌルツルの適温湯だ。




加水用の蛇口をひねると弱く白濁した冷たい水が現れる。手にすくうと明快な硫黄臭がする。肌を潤すヌルツル感だ。源泉、加水用の水、どちらも惹かれる泉質だ。

洗い場の蛇口を開けると浴槽に注がれる湯と同じ琥珀色の湯が洗面器に満ちる。洗い場へも源泉が引かれている。



久しぶりにお邪魔したこちらの湯、存在感に圧倒された。


大川温泉 貴肌美人 緑の湯(家族湯)
大川市中八院241-1
0944(88)0026 HP
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 
45.8℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
家族湯 内湯
1000円+入浴料(700円)×人数(60分)
大浴場 700円
10:00~23:00
定休:第2・4木曜
駐車場:あり
2019/12/4


みのう山荘(家族湯)

ナビを頼りに進む。民家の並びが途切れる頃、目的地を知らせる表示に出会う。一部未舗装の坂道を進むと生い茂る木々の中にある駐車場へ届く。少し歩くと受付棟だ。



内湯の家族湯をお願いする。30分ほどの待ち時間、用意された椅子に座り朝倉方面を眺めて過ごす。やがて案内の声がかかった。ドライヤーが入った籐の籠を渡される。家族湯は露天のある部屋が一室、内湯のみが4室用意されている。案内されたのは「緩」。



扉を開けると脱衣所、3畳間ほどの空間が現れる。板張りの空間だ。あかりは最小限、エアコンはなく扇風機が壁に備わる。扉を開けると浴室。正面の窓からは朝倉方面の風景が広がる。網戸は板をスライドさせると閉じる。古来の家屋に見られた窓の造りだ。湯抜きと虫の進入防止を役割とするようだ。



浴槽の栓を確認後コインを入れる。湯口から温泉が注がれる。10分ほどで浴槽は満たされ溢れる。熱い。温泉の性質をそのまま味わいたいが入れない。やむなく加水する。



浴槽の淵や踏み込みには赤色を帯びた平石が用いられ、内側には1㎝四方のタイルが貼られている。昭和時代を連想される意匠だ。



湯は澄み一切の色合いを探すことはできない。臭いもない。素直な印象を与える。肌にはヌルスベ感が残る。万人に受け入れられそうな優しい湯だ。



湯上り、汗が引かない。扇風機を最強にするが追いつかない。標高100mほど、世間との気温差は少ない。寒さを感じる季節になれば、恋しくなる湯温かもしれない。

脱衣所の掲示によれば、加水なし、加温なし、循環利用なし、ろ過装置使用なし、消毒なし、入浴剤一切添加なしとのこと。


みのう温泉 みのう山荘(家族湯)
久留米市田主丸町大字森部1206
0943(74)1268 HP
単純温泉
50.2℃
シャンプー類あり ドライヤーあり(受付で貸与)
コインタイマー式(湯は毎回入れ替え)
家族湯(露天付き)2700円/60分、(内湯のみ)1700円/60分
大浴場 700円
10:00~21:00
休:木曜日
駐車場:あり
2019/9/29


原鶴温泉 延命館

筑後川に沿う場所、南に開けた岸に温泉宿が建つ。薄い鶯色の建物はフロント上部の円形が特徴的だ。
立寄り湯をお願いする。案合された浴場には先客が3人、平日の午前中から人気だ。




脱衣所には木製の棚が並ぶ。それぞれに籠が置かれている。100円コインロッカーも備わる。壁には泉質に関する説明書きが貼られている。アルカリ性であること、炭酸成分や硫黄成分が含まれていること、温いことなどが書かれている。またそれらの利点についても述べられている。



浴場は湯気が満ちていた。先客の湯上り後に扉を開けたが、湯気はなかなか抜けてくれない。内湯に満たされる湯はやや温め、透明だ。湯口の湯を口に含んでみると、とろみと甘みを感じる。臭いはほとんど感じない。




透明のガラス戸の先には露天風呂が見える。冬の風が冷たかったが青空に誘われてみた。整った露天風呂からは筑後川の堤防や耳納山麓の稜線が見える。ご機嫌なロケーションだ。



浴槽に満たされる湯は内湯とは違った印象を受ける。身を沈めると肌はびっしりと泡に包まれる。炭酸成分のなせる現象のようだ。包まれるような感覚さえ覚える。温めの湯は長い時間を楽しめる。湯離れの肌はしっとり感を保持する。嬉しくなってしまう泉質だ。




折からの冬風は冷たかったが、極上の湯が注がれる露天風呂は秀逸であった。


原鶴温泉 延命館
朝倉市杷木志波15-2
0946(62)1133 HP
アルカリ性単純温泉
39.4℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯 露天
500円
9:30~21:00
駐車場:あり
2017/12/13

大川昇開橋温泉(貸切湯)

国道208号大川橋交差点を南へ折れ、県道767号を南進する。若津下町交差点を右折し突き当りで左方向に視線を投げると目的地だ。余裕ある駐車場、ベージュの壁、赤い文字の施設名、迷いようがない。




玄関を入ると左手に靴箱コーナーがある。100円バック式だ。中ドアを抜けると広いホールが迎える。右手正面に受付がある。側には自販機があり、こちらで入浴チケットを購入する。

貸切湯は3室あり、2室が空いているようだ。60分1800円だ。貸切湯は休憩室やマッサージコーナーを抜けた奥にある。指定された湯は橋梁湯の札が掲げられていた。




脱衣所にはトイレ、無料のエアコン、長椅子、プラ籠が備わる。スリーアクションの引き戸を開けると、4畳半より一回り広い印象の浴室が現れる。
左正面に浴槽、右隅に洗い場が配置されている。浴槽は緑色を帯びた御影石が用いられているようだ。湯口から注がれる湯は塩味が明快で、ヌルツル感を肌に残す。



浴槽を満たす湯は適温で、極薄い緑色を帯びているようだ。溢れる湯は浴槽の壁に空けられた穴から洗い場へ流れ去って行く。源泉温度は72℃との表示があることから、何らかの調整を経て浴槽湯口に導かれているのだろう。洗い場にはヘアーシャンプー、トリートメント、ボディシャンプーが揃う。




館内では食事も提供される。大浴場の入浴券込みの定食(コロッケ定食、ハンバーグ定食、釜飯定食など)が1000円で提供されている。どう考えてもお得だ。個性ある湯を楽しみ、一日のんびり過ごしたい方には適した温泉施設かもしれない。


大川昇開橋温泉(貸切湯)※2025/4/1現在、閉鎖中
大川市向島五ノ割2526-1
0944(86)8533 HP
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉
72℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
貸切湯3室 1800円/60分
大浴場 600円
9:00~11:00
休:第2火曜
2016/11/3

べんがら村(貸切湯)

八女市中心部から南東へ車で10分弱、案内に従い進むと見えてくる。エントランスの左奥が温泉の受付だ。手前で履き物を脱ぎ100円バック式コインロッカーにしまう。
大浴場は2階で貸切湯は1階となる。受付で渡された小さなかごには貸切湯のドア鍵とエアコンのリモコンが入っている。




中庭を眺めながら進むと木製の扉が迎える。脱衣所の床には畳が敷かれている。フローリングの冷たさを感じないため、冬にはありがたい。
透明ガラス戸を向こうは浴室だ。貸切湯にしては広いという印象を受ける。湯気が肌を一気に潤す。左に洗い場、浴室の3分の2ほどを浴槽が占める。




浴槽の左右には石が配置されている。左手前には石の間からパイプが立ち上がり、布で覆われた口から湯が供給されている。浴槽の湯より明らかに温い。どこかに熱い湯の注ぐ口があるはず・・・・ありました。浴槽の手前の淵、湯面下に熱めの湯が注ぐ口がありました。




浴槽は窓辺側が浅く寝湯が可能だ。程よい深さで、窓辺側に並べられた石に頭を委ねることになる。
満たされれる湯は透明で肌に個性を留めるような印象はない。気に止まるような臭いも感じず、そして無味だ。



湯に個性は感じないものの、贅沢ともいえる空間がゆったりとした心持にさせてくれる。

エントランスには、地元の野菜や日本酒、ワインなどが並ぶ。温泉のある施設の入口の向かいには地ビールをそろえたレストランもある。


べんがら村(貸切湯)
八女市宮野100
0943(24)3339 HP
アルカリ性単純温泉
36.9℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
貸切湯6室
1500円/50分 延長可700円/30分
内湯 サウナ
600円
10:00~22:00
休:第2・4月
2015/12/26